アプトの道ハイキングコース往路編~峠の湯から熊ノ平

群馬県安中市のアプトの道を歩いてきました。

JR信越本線の横川駅から熊ノ平まで、碓氷峠を行く遊歩道です。

 

 

アプトの道

日本の近代化を急いで進めていた明治政府は、長野県と群馬県の生糸および絹製品を輸出することによって、外貨を獲得しようとしました。

そこで碓氷線(信越本線)という鉄道を完成させ、それらの製品を横浜まで運び、世界中へ輸出したのです。

その鉄道跡が、アプトの道です。

アプトというのは、鉄道の方式の名称で、開発者の名前が元となっています。

簡単にご説明しますと、2本のレールの間に歯型のレールを敷き、そこに歯車をかみ合わせることによって、急勾配を上り下りするという仕組みです。

登山鉄道によく用いられる方式で、欧州、特にスイスでよく見られるものだそう。

そのアプトの道は、軽井沢から横川までの碓氷峠を結ぶ鉄道跡を利用したものです。

横川駅から現在は廃線となっている信越本線の熊ノ平駅まで、歩きやすい遊歩道が整備されています。

 

峠の湯から

アプトの道は、横川駅から熊ノ平までと述べましたが、今回は横川駅から少し進んだ峠の湯からスタートしました。

峠の湯は、私のお気に入りの日帰り温泉施設。

ここをスタート・ゴール地点にすることによって、温泉に入ってさっぱりしてから帰ろう!という目論見です。

 

1号トンネル

峠の湯を出発してしばらく行くと、最初のトンネルが見えてきました。

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全長187mの1号トンネルです。

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レンガ積みの壁。年季が入っています。

各トンネル内には、照明がついています。消灯時間は午後6時です。

いかにも、「鉄道でしたけど何か?」という雰囲気の道です。

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Ben E. King の名曲 "Stand by me" を口ずさまずにはいられませんでした。

思い切り明るい日中だったのですが。しかも1番の歌詞しか知らない私。

そんなことはおかまいなし、でも念のため小声で歌っておきました。

たまに人とすれ違うくらいで、静かな道でした。

 

2号トンネル

1号トンネルと2号トンネルの間には、少しだけレールが残されている場所があります。

天空の城ラピュタのようだ… 

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部分的すぎますが。 

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2号トンネルは、113mあります。 

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トンネルを抜けると、そこは碓氷湖(坂本ダム)だった。

碓氷湖には周遊散策路があります。気にはなったものの、帰りに寄ることに。 

 

3号トンネル

2号トンネルと3号トンネルの間には、石垣がありました。

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古いものなのでしょう。 

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3号トンネルは78m。比較的短い、まっすぐなトンネルです。

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トンネルの先に、次の4号トンネルが見えます。 

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おもしろい! 

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ひたすら4号トンネルを目指して歩きます。 

 

4号・5号トンネル

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4号トンネルは全長100m。

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続く5号トンネルは244mあります。 

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カーブしていて、先が見えません。 

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出口の先は、開けています。 

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さて、ここはどこでしょう?

この場所でガイドさんは「めがね橋はどこですか?」という質問をよく受けるのだそう。 

「あなたの足もとですよ」という小咄的展開になりがちなのだとか。

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横から見ると、めがね橋であることがよくわかります。 

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めがね橋の上からは、長野新幹線開通にともない廃線になった、信越本線の線路が見えました。 

めがね橋のたもとには階段があり、下から橋を眺めることができます。

が、それは帰りのお楽しみにして、まずはゴールの熊ノ平を目指して進みます。

 

6号トンネル

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めがね橋を渡ると、6号トンネルです。 

546mという、熊ノ平まで10あるトンネルの中で、最長の距離を誇ります。 

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謎の小窓(?)が随所に。

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天窓のようなものも。

明かり取りかと思ったら、排煙口でした。

6号トンネルから10号トンネルは、間を開けずに続きます。

 

7号・8号・9号・10号トンネル

7号トンネルは75m。

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92mある8号トンネル。 

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9号トンネル(120m)からは、最後の10号トンネルが見えました。

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103mの10号トンネルの先には…

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横川、軽井沢間で唯一の平坦地である、熊ノ平です。

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現在は利用されていない、信越本線と熊ノ平駅跡。

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変電所が残っています。

アプトの道は、ここが折り返し地点です。

 

熊ノ平殉難碑

熊ノ平には殉難碑があります。

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昭和25年6月9日の早朝に突然、この地に山崩れが起こりました。

ここには鉄道職員とその家族のための宿舎があり、50人もの方が犠牲になってしまったのだそうです。 

静かに手を合わせました。

 

熊ノ平神社

殉難碑のお隣には、熊ノ平神社がありました。

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勧進元は、碓氷峠熊野神社。

そちらにも、いつかぜひ参拝してみたいです。 

 

アプト式開通の碑

線路の横には、アプト式開通の碑がありました。

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もう利用されていない線路と駅を見ると、切ない気分になります。

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碓氷峠のアプトの道

峠とは文字通り上って下りるイメージですが、碓氷峠は方峠、つまり横川方面からは上るだけ、軽井沢方面からは下るだけの峠です。

横川駅から軽井沢駅までの11.2㎞、標高差553mの方峠です。

その険しい峠を走っていた鉄道、碓氷線は、1892年になんと1年6か月とう短期間で作られました。

碓氷鉄道遺産は、国指定の重要文化財となっています。

熊ノ平駅の山崩れだけではなく、三浦綾子氏の『塩狩峠』を連想させるような、急勾配ゆえの列車事故もあったそうです。

現在はおだやかな遊歩道ですが、いろいろなことがあった歴史的価値のある道です。

熊ノ平で休憩しながら、多くのことを学びました。

 

次回、「アプトの道ハイキングコース復路編~めがね橋と碓氷湖」に続きます。

 

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